2011.09.09
日本の毒きのこ 監修 長沢栄史 学研
我が輩は毒キノコである。名前はまだない
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日本の毒きのこ (フィールドベスト図鑑) 長沢 栄史 関連商品 |
どこで生まれたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いジメジメしたところですくすく育ったことだけは記憶している。
我が輩はここで初めて人間というものを見た。しかも後で聞くと、それはキノコ好きという人間の中でいちばん悪食な種族であったそうだ。このキノコ好きというのは時々我々を捕まえて煮て食うという話である……。
ご存じ「吾輩は猫である」のパロディーですが、この後、名もない毒キノコがどうなったのか、ご想像にお任せします。
日本の毒キノコは108種以上あるぞ
ニコニコ動画でガガンボさんが公開しているキノコ動画に触発され、この本を手に取りました。ちなみにこれがニコ動にあがっているガガンボさんの動画。
リスペクトもすんだことだし、本の紹介に入りましょう。
この本は日本のキノコ約2500種のうち、毒キノコ約200種を写真つきで解説している。なぜ毒キノコ図鑑なのか、という当然の疑問については著者は「私にも、キノコブームの一翼を担ったという自負がある。しかし、私の行為が結果的に山を荒らし、新たなキノコ中毒を誘発することにつながったのではないか。キノコの怖さが広く理解され、キノコブームの過熱が収まり、正常な発展をしてほしい」と語り、昨今の行きすぎたキノコブームおよび自然の破壊でしかないキノコ狩りユーザーの行為に警鐘を鳴らす意図があったと記している。
キノコを見、その場で引いて調べる本
この本の特徴は、肉眼で見た姿を元にキノコを特定できるように構成されている点。
著者はキノコを同定するには純分に正確な観察が必要と説く。まず、発生している場所、周囲の環境に始まり、キノコの傘、ひだ、柄、肉の順に詳しく観察し図鑑と照らし合わせること。ルーペや顕微鏡を使えばさらに種の区別がつくと解説するが一朝一夕には難しいこともあり、この本では胞子やシスチジアの解説は割愛している。
この本で著者がもっとも強調することが、キノコを十分に正確に観察すること。そして、同定に不安があるときは、決して食べないことである。
野生のエノキと栽培のエノキの違いに驚く
僕が昔、公園で見たキノコを同定してみよう。
場所は松や楠やケヤキが植えられている公園。季節は夏。キノコは地面に生えていた。落ち葉はない。色は白。大型でひだは疎。傘の中央がくぼむ。覚えているのはこれくらいか。
で、図鑑を引いてみて分からない記述があった。検索表2の11から104の数字の意味が分からない。初めはキノコが載っているページを表しているかと思ったが、この本は243ページまでキノコの図鑑になっている。単なる細分の都合だろうか。
で、調べてみてツチカブリモドキもしくはケシロハツではないかと推測される。残念ながら微毛の有無に関しては記憶がない。なにしろ二年以上前のこと。落ち葉が積もっていなかったのでケシロハツか。
ちなみに、どちらも胃腸系の中毒を起こすらしい。
この本は、日本に生えている毒キノコを写真つきで解説することでキノコの怖さを知らしめ、キノコ狩りなどでキノコを同定するとき十分に正確な観察をする手助けとなる本です。
追記
愛知県図書館657(林業)と名古屋市図書館474(植物学)で図書分類が違うことに今気づいた。こういうことって、あるんだな。

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